副甲状腺ホルモン製剤を用いて保存療法を行った上腕骨近位端骨折の3例

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抄録

<p>上腕骨近位端骨折は高齢者に多い骨粗鬆症性骨折の一つである.骨粗鬆症性骨折治療の際には,骨癒合,機能回復,骨折連鎖防止が重要である.今回,骨芽細胞の活性を増上させる働きがあるParathyroid hormone(以下PTH)製剤を用いて治療した上腕骨近位端骨折の3例3肩を報告する.受傷時年齢は69・76・85歳,全例女性,骨折型(Neer分類)2-part 1例・4-part 2例であった.既往症や全身状態より保存療法を選択し受傷後(1-2週)よりPTH製剤を開始した.全症例に6-8週で骨癒合が認められ,最終経過観察時の肩関節可動域は,屈曲110・125・135°,外旋35・35・45°,内旋は第2・4・5腰椎レベルと良好であった.高齢者の上腕骨近位端骨折の保存療法にPTH製剤を使用することは有用と考えられた.</p>

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