沖縄県におけるソバの生育量と収量に及ぼす前作緑肥としての<i>Crotalaria juncea</i>, <i>C. spectabillis</i>および<i>Sesbania rostrata</i>の施用効果の比較

  • 鬼頭 誠
    琉球大学農学部 鹿児島大学大学院連合農学研究科

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タイトル別名
  • Comparison of Effects of <i>Crotalaria juncea</i>, <i>C. spectabilis</i> and <i>Sesbania rostrata</i> Green Manures on Common Buckwheat Growth and Yield in Okinawa

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説明

<p>本研究では,沖縄県でソバ栽培が行われない5月から9月に雑草防除や土壌流亡の軽減を目的とした3種緑肥作物(クロタラリア属のジュンシアとスペクタビリスおよびセスバニア属のロストラータ)の生育量とソバに対する肥料効果を緑肥間で比較した.生育量と各種成分含有量はスペクタビリスで小さく,ジュンシアとロストラータは同程度であった.ただし,マグネシウム含有量はロストラータよりジュンシアで明らかに大きかった.緑肥施用後の無施肥で栽培した10月播きソバの生育量と子実重は概ね緑肥の施用量に応じており,特にロストラータを施用した場合には緑肥無施用で化学肥料を施肥した場合と同程度であった.10月播きソバ栽培後に全ての処理区に同量の化学肥料を施肥して栽培した2月播きソバでは化学肥料区より緑肥施用区で生育量と子実重が高まる傾向が見られ,特にロストラータを施用した場合にその傾向が強かった.また,10月播きソバの播種54日後における初花節葉のSPAD値は緑肥施用区で化学肥料区より有意に高くなっており,子実の窒素含有率との有意な高い相関が認められた.緑肥施用区では無機態窒素の発現が化学肥料区より緩効化されるために生育後期まで窒素供給が持続することで側枝と側枝子実の発達が促されることが考えられた.</p>

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