分布北限域に生育するヒメノボタンの種子発芽および休眠特性

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タイトル別名
  • Seed germination and dormancy of <i>Osbeckia chinensis</i> L. (Melastomataceae) near the northern distributional limit

抄録

<p>三重県を北限とするヒメノボタンは,主に熱帯に生育するノボタン科では日本が分布北限域にあたり,日本国内では半自然草原に生育するが,生育地の減少に伴い県および環境省により希少種に指定されている。本研究はヒメノボタンの発芽特性を明らかにした。段階温度法による発芽試験の結果,短期間の低温環境下で二次休眠が誘導された。また異なる期間の低温湿層処理(無処理,30,60,90日)の結果,無処理区に次いで90日区が高い発芽率を示した。異なる温度条件と光条件(明・暗)の発芽試験から,本種は光発芽性を持たず,変温による発芽の促進も観察されなかった。埋土された種子は永続的埋土種子集団を形成しないと考えられる。</p>

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参考文献 (23)*注記

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