スマートフォン内蔵の深度センサを用いた非接触呼吸機能計測アプリ

  • 三矢 将
    電気通信大学大学院 情報理工学研究科 機械知能システム学専攻 孫研究室
  • 黒沢 正樹
    電気通信大学大学院 情報理工学研究科 機械知能システム学専攻 孫研究室
  • 桐本 哲郎
    電気通信大学大学院 情報理工学研究科 機械知能システム学専攻 孫研究室
  • 松井 岳巳
    東京都立大学大学院 システムデザイン研究科
  • 孫 光鎬
    電気通信大学大学院 情報理工学研究科 機械知能システム学専攻 孫研究室

説明

<p>肺機能計測において,個人レベルでの即時・常時計測を可能にするためには,場所と時間を問わず簡単に利用できるシステムが必要であると同時に,臨床診断にも十分に利用できる必要がある.この要求を担うプラットフォームとしてモバイルヘルスが注目されている.呼吸器疾患では特定の領域に発症するものがあり,左右・上下の呼吸運動に非同期性が現れる.よって左肺と右肺の呼吸信号は呼吸器疾患の兆候・進行・改善を診断する上で重要なインジケータとなる.本研究では肺機能計測システムをスマートフォンとその内蔵深度センサを用いたアプリとして実装する中で,生理学に基づく胸部ROI分割手法を2つ提案し,信頼性の高い左右の呼吸信号推定を行う.本分割方法はセンサで計測された2次元深度マップにおいて,吸気による胸腹部前方の変位量に各領域で差が表れることを仮定する.実装したシステムの評価結果において,ROI分割は被験者3名全てで成功し,ROIを分割できた場合の各領域の変位量には分割できなかった場合と比較して有意な差(p<0.05)が確認された.同時計測した左右胸郭の生体インピーダンスに対して,分割ROIから計測した左右胸部の推定呼吸波形それぞれが高い相関を持つことが確認された(r=0.94).本システムによって,スマートフォンのみを用いた左右呼吸信号の即時・常時計測が可能になる.</p>

収録刊行物

  • 生体医工学

    生体医工学 Annual60 (Abstract), 136_1-136_1, 2022

    公益社団法人 日本生体医工学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390857226429230080
  • DOI
    10.11239/jsmbe.annual60.136_1
  • ISSN
    18814379
    1347443X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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