睡眠時無呼吸イベント自動検知アルゴリズムの開発

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抄録

<p>睡眠時無呼吸低呼吸症候群(SAHS)の診断のために、睡眠ポリグラフ検査で睡眠中の患者の生理信号が計測される。睡眠検査技師が生理信号を視覚的に解析して睡眠中の無呼吸・低呼吸イベントの検出を行う。これらの呼吸イベントを自動検知する方法として、呼吸気流信号の包絡線検出による呼吸イベント検出アルゴリズムがいくつか提案されたが、気流振幅低下の基準となるベースライン設定方法には課題が残されている。本研究では、新たなベースライン設定方法による呼吸気流包絡線を用いた呼吸イベント自動検知アルゴリズムを開発した。解析には、2つの施設で記録された44件の睡眠ポリグラフ検査の呼吸鼻圧信号を用いた。ヒルベルト変換を用いて気流鼻圧の瞬時振幅時系列を算出した後、1時間窓の下側60%点を呼吸イベント開始前の仮イベント開始点として検出した。各仮イベント開始点について、過去10秒間の瞬時振幅の中央値をベースラインとして無呼吸・気流低下イベントの検出を行った。気流低下イベントを睡眠検査技師が判定したSpO2低下現象および覚醒反応と照合することで低呼吸イベントの検出を行った。臨床基準AASM2012に基づく睡眠検査技師の判定結果をアルゴリズムの判定結果を比較して精度評価を行った結果、感度81.7±8.47%、特異度88.9±6.16%であった。 </p>

収録刊行物

  • 生体医工学

    生体医工学 Annual60 (Abstract), 122_2-122_2, 2022

    公益社団法人 日本生体医工学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390857226429298176
  • DOI
    10.11239/jsmbe.annual60.122_2
  • ISSN
    18814379
    1347443X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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