マットレス下に設置した2台のドップラーレーダーを用いた非接触・血圧モニターの開発

  • 草野 紘平
    首都大学東京大学院 システムデザイン研究科
  • 孫 光鎬
    電気通信大学大学院 情報理工学研究科
  • 松井 岳巳
    首都大学東京大学院 システムデザイン研究科

説明

<p>わが国では史上例を見ない速度で高齢化が進展し,健康保健制度が財政的限界に近づきつつある.厚生労働省では往診保険点数の見直しにより在宅医療の普及を推進している.在宅医療患者の感じる不安として,急変時の不安が挙げられており,ショック(血圧の急激な低下)などの病態の急変に備える必要がある.本研究では,安静時の収縮期血圧のみカフで求め,就寝時の一拍ごとの血圧変動を非接触で推定するシステムを開発した.非接触・血圧変動モニターはベッドのマットレス下(胸部(第4肋間付近)及び膝窩部付近)に設置した2台のドップラーレーダー(24GHz 10mW)により構成される.非接触で求めた脈波伝播時間,脈波振幅,心拍数より重回帰分析を用いて,一拍ごとの収縮期血圧の変化を推定し,安静時にカフで求めた収縮期血圧を初期値とし,2分間の静的ハンドグリップ運動負荷(最大握力の30%)時と,運動負荷終了後4分間の一拍ごとの収縮期血圧を非接触で推定する.健康な男子大学生10名(23±1歳)を対象に提案システムによる収縮期血圧の推定値(交差検証)とカフで求めた収縮期血圧とを比較し,推定精度の検証を行ったところ,相関係数0.74 (p<0.05),平均誤差9mmHgの結果が得られた.</p>

収録刊行物

  • 生体医工学

    生体医工学 Annual57 (Abstract), S69_1-S69_1, 2019

    公益社団法人 日本生体医工学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390857379616045056
  • DOI
    10.11239/jsmbe.annual57.s69_1
  • ISSN
    18814379
    1347443X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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