von Willebrand病に合併した急性硬膜下血腫に対して第VIII因子製剤を使用した1例

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タイトル別名
  • A case of acute subdural hematoma associated with von Willebrand disease treated with factor VIII

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抄録

<p> 先天性出血性疾患であるvon Willebrand病は,多くが軽症例とされるが,ときに重篤な頭蓋内出血を呈する症例もある.2021年に日本版ガイドラインが発行されたが,対応に苦慮するケースも想定される.我々が経験した症例は,von Willebrand病に罹患する82歳女性で,急性硬膜下血腫に伴う意識障害を呈していた.第VIII因子製剤の準備に時間を要していたところ,瞳孔不同が出現した為,やむなく開頭血腫除去術に踏み切る形となった.幸い術中の止血において問題は生じず,術後に意識障害は改善した.術翌日に血腫の再貯留を認めたが,降圧管理および第VIII因子製剤の投与を継続した結果,以降は増悪なく経過した.周術期におけるvon Willebrand病における出血リスクは決して低いものではなく,適切な対応について熟知しておく必要がある.</p>

収録刊行物

  • NEUROSURGICAL EMERGENCY

    NEUROSURGICAL EMERGENCY 27 (2), 184-188, 2022

    特定非営利活動法人 日本脳神経外科救急学会 Neurosurgical Emergency

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