不整脈原性右室心筋症の診断基準を満たした心臓サルコイドーシスの1例

DOI
  • 横山 真央
    和歌山県立医科大学附属病院 循環器内科
  • 柏木 学
    和歌山県立医科大学附属病院 循環器内科
  • 樽谷 玲
    ろうさい和歌山病院 循環器内科 新宮市立医療センター 循環器内科
  • 嶋村 邦宏
    和歌山県立医科大学附属病院 循環器内科
  • 塩野 泰紹
    和歌山県立医科大学附属病院 循環器内科
  • 黒井 章央
    和歌山県立医科大学附属病院 循環器内科
  • 谷本 貴志
    和歌山県立医科大学附属病院 循環器内科
  • 久保 隆史
    和歌山県立医科大学附属病院 循環器内科
  • 田中 篤
    和歌山県立医科大学附属病院 循環器内科
  • 穂積 健之
    和歌山県立医科大学附属病院 循環器内科
  • 赤阪 隆史
    和歌山県立医科大学附属病院 循環器内科

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Cardiac Sarcoidosis Meeting the Diagnostic Criteria for Arrhythmogenic Right Ventricular Cardiomyopathy

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抄録

<p> 症例は69歳女性,動悸を主訴に近医受診した.持続性心室頻拍を認め,電気的カルディオバージョンを施行後に当院転院となった.12誘導心電図では三束ブロックを呈し,経胸壁心エコーでは右室拡大と右室壁運動異常を認めた.鑑別診断として不整脈原性右室心筋症と,ぶどう膜炎の既往を有することからサルコイドーシスが考えられた.右室中隔からの心筋生検では有意な所見は得られなかった.心臓MRIでは右室自由壁,右室・左室中隔と,左室下壁に心外膜側優位に遅延造影を認めた.18F-FDG PETでは心室中隔基部,下壁優位に限局性集積を認めた.また両側縦隔肺門部リンパ節腫大ならびに集積を認めた.右肺リンパ節生検にて非乾酪性類上皮細胞肉芽腫を認め,心臓サルコイドーシスの診断に至った.不整脈原性右室心筋症の診断基準を満たしたが,心外病変からのアプローチにより最終的に心臓サルコイドーシスと診断した症例を経験した.</p>

収録刊行物

  • 心臓

    心臓 53 (12), 1332-1339, 2021-12-15

    公益財団法人 日本心臓財団

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