Drug development targeting aberrant RNA splicing

  • Ajiro Masahiko
    Department of Drug Discovery Medicine, Kyoto University Graduate School of Medicine
  • Hagiwara Masatoshi
    Department of Anatomy and Developmental Biology, Kyoto University Graduate School of Medicine

Bibliographic Information

Other Title
  • RNAスプライシング制御を標的とした創薬
  • RNA スプライシング セイギョ オ ヒョウテキ ト シタ ソウヤク

Search this article

Description

筆者らは薬剤でRNAの発現量や発現パターンを変化させることにより先天性の難病を治すことが可能ではないかと考え,遺伝子発現を生体内で可視化する独自の技術を開発してきた1–3).さらにこの技術を化合物スクリーニングに応用することで,先天性疾患の原因遺伝子の異常なRNAスプライシングを正常化させるスプライシング制御薬を見いだし,従来は薬物治療の対象とされてこなかった先天性疾患について薬物治療が可能であることを世界で初めて示した4, 5).遺伝性疾患関連変異として報告されているおよそ30万種類の一塩基変異のうち約35%がRNAスプライシングに影響を及ぼすことが近年推計されており6),筆者らが創始した創薬戦略によって数多くの遺伝病患者を治療できる可能性がある.スプライシング制御を標的とした創薬開発の動きは世界的に加速しており,本稿ではスプライシング制御を標的とした創薬研究の進展について概説する.

Journal

  • 生化学

    生化学 94 (6), 837-844, 2022-12-25

    公益社団法人日本生化学会

Details 詳細情報について

Report a problem

Back to top