神経性食欲不振症の病態生理に関わるドパミン―セロトニン神経回路
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- 西谷 直也
- 金沢大学医薬保健研究域薬学系
抄録
神経性食欲不振症(anorexia nervosa: AN)は,過活動や過度な摂食制限,体重減少を特徴とする摂食障害であり,最も死亡率の高い精神疾患である.近年,ゲノムワイド関連解析からANに対するドパミン(dopamine: DA)およびセロトニン(serotonin: 5-HT)神経細胞の関連性が示唆されている.腹側被蓋野(ventral tegmental area: VTA)のDA神経細胞(DAVTA神経細胞)は摂食や身体活動を含む動機づけ行動に関与することが知られている.また,背側縫線核(dorsal raphe nucleus: DRN)の5-HT神経細胞(5-HTDRN神経細胞)の活性化は摂食行動を抑制することが報告されている.しかし,これらの神経細胞がどのようにANの疾患表現型に寄与しているかは不明であった.本稿では,発火頻度依存的なドパミン受容体の選択的活性化に着目し,AN様行動の制御におけるDAVTA神経細胞→5-HTDRN神経細胞回路の役割を示したCaiらの論文を紹介する.<br>なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.<br>1) He Y. et al., Mol. Psychiatry, 26, 7211-7224(2021).<br>2) Cai X. et al., Nat. Neurosci., 25, 646-658(2022).<br>3) Pollak Dorocic I. et al., Neuron, 83, 663-678(2014).
収録刊行物
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- ファルマシア
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ファルマシア 59 (1), 71-71, 2023
公益社団法人 日本薬学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390857593519135872
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- ISSN
- 21897026
- 00148601
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可