髄外病変の細胞遺伝学的検索により診断に至った3q26異常を伴う初発急性転化期慢性骨髄性白血病

書誌事項

タイトル別名
  • <i>De novo</i> blast phase of chronic myeloid leukemia with 3q26 abnormality diagnosed by cytogenetic analysis of extramedullary lesion
  • 髄外病変の細胞遺伝学的検索により診断に至った3q26異常を伴う初発急性転化期慢性骨髄性白血病 : 第16回日本血液学会関東甲信越地方会 優秀演題
  • ズイガイ ビョウヘン ノ サイボウ イデンガクテキ ケンサク ニ ヨリ シンダン ニ イタッタ 3q26 イジョウ オ トモナウ ショハツ キュウセイ テンカキ マンセイ コツズイセイ ハッケツビョウ : ダイ16カイ ニホン ケツエキ ガッカイ カントウ コウシンエツチホウカイ ユウシュウ エンダイ

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抄録

<p>症例は62歳女性。視力障害・眼底出血があり精査したところ白血球数236,200/µl,うち芽球11.0%であり当科を受診した。骨髄中に芽球を9.2%認め,major BCR-ABL1融合遺伝子が検出された。染色体分析は,46,XX,t(3;12)(q26.2;p13),t(9;22)(q34.1;q11.2)であった。全身に1~2 cm大のリンパ節腫脹を認めたためリンパ節生検を施行したところ,MPO陽性異型細胞のびまん性増殖を認めた。鼠径部リンパ節検体を用いたFISH検査で,BCR-ABL1融合遺伝子とともに,MECOMおよびETV6遺伝子の異常を確認し,CMLの髄外病変と判断した。以上より,慢性骨髄性白血病急性転化と診断し,TKI併用化学療法と同種造血幹細胞移植により奏効が得られた。本例は,髄外病変の分子生物学的検索を用いて病期診断し得た貴重な症例である。</p>

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 63 (12), 1643-1647, 2022

    一般社団法人 日本血液学会

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