Bibliographic Information
- Other Title
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- 音楽批評に於ける遷移と組み替え
- オンガク ヒヒョウ ニ オケル センイ ト クミカエ
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Abstract
コロナ禍という未曽有の時期にあって,クラシック音楽界は苦境に立たされている。ことに被害が甚大なのは演奏会であり,それはかつて挙行されていた演奏会に於ける前提が,コロナ禍によってことごとく覆されたことによっている。この演奏会をはじめとして,クラシック音 楽界は「慣習」が様々な局面で定着していることが認識されるが,それは時代に沿おうとする意向とは往々にして対極に向かう。それゆえに,現今のコロナ禍が重くのしかかっていることは否めない。しかしそのような中で,コンサートホールを拠点としながらも聴き手はそこに参集しないなどという,新たな演奏形態が生まれつつある。翻って音楽批評は,演奏会の事後の営為であるだけに,こちらも演奏会が行われない以上, 成立しようがない。だが,そのような新しい取り組みが試みられようとする際,どのような切り口から向き合うかが問われる。先の慣習は演奏のみならず音楽批評に於いても同様だし,なにより音楽批評が立つ地盤が脆弱であることは,コロナ禍いかんにかかわることではない。本稿では,音楽批評がこの時期とそこでの演奏のあり方に対して,どのような態度で臨むかを追う。
Journal
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- 北海道教育大学紀要. 人文科学・社会科学編
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北海道教育大学紀要. 人文科学・社会科学編 72 (2), 45-52, 2022-02
北海道教育大学
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Details 詳細情報について
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- CRID
- 1390857777803810176
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- NII Book ID
- AA11272030
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- ISSN
- 13442562
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- NDL BIB ID
- 032107243
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- Text Lang
- ja
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- Data Source
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- JaLC
- IRDB
- NDL