書誌事項
- タイトル別名
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- Research on adding composite resin to hard resin teeth
- コウシツ レジンシ エ ノ コンポジットレジン ノ ツイカ ニ ツイテ
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抄録
<p> 義歯に使用する人工歯は,時間の経過に伴い摩耗や破折,義歯清掃時の落下などによる破損のため,形態が変化し補修を余儀なくされる場合がある.本研究は,人工歯に直接レジンを追加して補修する方法における表面処理に着目し,硬質レジン歯へコンポジットレジンを追加する際の表面処理方法とボンディング材の種類が接着強さに及ぼす影響を比較し検討した.</p><p> 実験には,硬質レジン歯サーパスを使用し,追加するコンポジットレジンはディアーナを使用した.ボンディング材はコンポジットプライマーとセラミックプライマーⅡを使用した.試料片は硬質レジン歯を常温重合型レジンであるパラプレスバリオで包埋後,咬合面を平面に削り研磨面を被着面とした.その後,人工歯被着面にコンポジットレジンを追加し,万能試験機オートグラフAG-IS50KN を用いて,剪断試験を行った.</p><p> その結果,以下の結論を得た.</p><p>1.人工歯表面にサンドブラスト処理を行うことで,表面が粗糙化されコンポジットレジンとの接着強さが向上する.</p><p>2.人工歯表面にボンディング処理を行うことで,表面のぬれ性の向上と粗糙化により,コンポジットレジンとの接着強さが向上する.</p><p>3.サンドブラスト処理とボンディング処理を併用した場合,コントロールと比較して有意に接着強さが向上し,サンドブラスト処理のみの場合と比較して高くなる傾向を示した.</p>
収録刊行物
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- 日本口腔保健学雑誌
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日本口腔保健学雑誌 12 (1), 48-52, 2022
学校法人 日本歯科大学東京短期大学