超音波テレメトリーを用いたタイ国ケンカチャン湖におけるメコンオオナマズ1歳種苗の行動モニタリング
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- 横山 綾子
- Graduate School of Agriculture, Kyoto University
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- 荒井 修亮
- National Fisheries University
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- 三田村 啓理
- Graduate School of Agriculture, Kyoto University Field Science Education and Research Center, Kyoto University
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- 西澤 秀明
- Graduate School of Informatics, Kyoto University
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- 光永 靖
- Faculty of Agriculture, Kindai University
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- 山根 央之
- Chill Co., Ltd.
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- Thavee Viputhanumas
- Inland Aquaculture Research and Development Division, Department of Fisheries
書誌事項
- タイトル別名
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- Movements and horizontal distribution of hatchery-reared, one-year-old Mekong giant catfish <I>Pangasianodon gigas</I> by acoustic telemetry in Kaeng Krachan Reservoir, Thailand
- Movements and horizontal distribution of hatchery-reared, one-year-old Mekong giant catfish Pangasianodon gigas by acoustic telemetry in Kaeng Krachan Reservoir, Thailand
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抄録
メコンオオナマズ Pangasianodon gigas は東南アジアに分布する世界最大級の淡水魚である。河川開発や乱獲により野生個体は絶滅の危機に瀕している。タイ国では資源増強のため30年以上にわたって0歳と1歳の人工種苗が地元の湖に放流されてきた。しかしながら,資源増強のためには極めて重要である放流後の人工種苗の生息地利用や行動パターンは,これまで明らかになっていなかった。過去に我々が実施した0歳魚の生息地利用や行動パターンに関する超音波テレメトリー研究に続き,本研究では1歳魚4尾の生息地利用や行動パターンを超音波テレメトリーで調べた。本論文の目的は,これら4個体の移動パターン,水平分布,日周移動について記載することである。記録期間はそれぞれ,57,24,350,12日であった。4個体のうち3個体は記録終了までに何らかの理由により死亡した,または漁業者により混獲されたと考えられる。調査個体は,放流後は湖全体を利用した。その後,利用する水域は徐々に減少した。顕著な日周移動は見られなかった。これらの移動と水平分布,日周移動は過去に報告された0歳魚と同様であった。これらの情報は資源増強にむけて極めて重要である。本研究は4個体のみの結果であることから,今後は十分な実験個体数のもとにあらためて研究をおこなう必要がある。
収録刊行物
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- 水産増殖
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水産増殖 69 (4), 237-244, 2021
日本水産増殖学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390857822141981952
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- NII書誌ID
- AN00124667
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- ISSN
- 21850194
- 03714217
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- NDL書誌ID
- 031997498
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- 本文言語コード
- en
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB
- NDL
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可