青森県の慣行防除リンゴ園におけるフツウカブリダニの発生状況と薬剤感受性

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タイトル別名
  • Seasonal Occurrence and Pesticide Susceptibility of the Phytoseiid Mite, <i>Typhlodromus vulgaris</i>, in Commercial Apple Orchards in Aomori Prefecture

抄録

<p>2015年に青森県内9ヵ所の慣行防除リンゴ園で土着カブリダニ類の発生消長および発生種の調査を行った.5~9月の期間,各園地で月に1回調査を行ったところ,全園地でフツウカブリダニとケナガカブリダニの発生が見られた.優占種はフツウカブリダニであり,発生盛期は7~9月であった.また,2020年に青森県弘前市の慣行防除リンゴ園から採集したフツウカブリダニの雌成虫に対する殺虫剤および殺ダニ剤の影響を室内試験で評価した.殺虫剤では,有機リン剤のフェントエートで補正死虫率が42.5%となったが,これまで悪影響が大きいとされていた有機リン剤やピレスロイド剤を含むその他の剤では0~24.5%と影響は小さかった.殺ダニ剤のうちピリダベン,ミルベメクチンおよびビフェナゼートで補正死虫率がそれぞれ100%, 85.9%および96.5%となり,悪影響が大きかったが,その他の7剤は0~17%で影響は小さかった.これらの結果から,青森県内の慣行防除園に生息しているフツウカブリダニは殺虫剤に対する感受性が低下した個体の割合が増加している可能性があることが示唆された.</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390857855163089536
  • DOI
    10.11455/kitanihon.2022.73_141
  • ISSN
    21854114
    21854149
    0368623X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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