{Non-DP, TP}構造と動詞句内主語における適切なラベル付けと Agreement の適用

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タイトル別名
  • How to Apply Successful Labeling and Agreement to {Non-DP, TP} and the VP-Internal Subject: Revisiting Locative Inversion in Terms of the Refined POP Framework
  • ――精緻化したPOPの枠組みを用いた場所句倒置の再考――

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抄録

<p>本稿は,特異な文法構造と情報構造を持つ場所句倒置を遡及的に考察しながら,Chomsky(2013, 2015a)の提唱するPOPの枠組みを精緻化する。動詞句内主語がTとどのように一致するのか,{PP, TP}がどのような一致を行うのか,の2点に的を絞り,i)Chomsky(2000, 2001)の枠組み同様,長距離での一致が当該の枠組みでも維持される,ii){PP, TP}では,話題素性の継承と一致の結果,ラベル〈Top, Top〉が得られる,と提案する。加えて,場所句が話題,文末主語が焦点となる特異な情報構造に,統語派生がどの程度,影響を与えるかという,統語論と情報構造の相互関係に関しても議論を行う。{PP, TP}での話題の一致及びラベル付けが,統語派生を収束させ,場所句の解釈にも影響を与えるという意味で,その効果が統語論と情報構造の両面で反映されると論じる。</p>

収録刊行物

  • 言語研究

    言語研究 163 (0), 33-53, 2023

    日本言語学会

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