青年は荒野を目指したか?

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • Has the Young Man been Ambitious for the Wilderness?
  • ―A Retrospective View of Over Thirty Years
  • ―心療内科入局30余年を振り返って―

抄録

<p>私が心療内科を志した理由は「心身医学は未開の荒野だから」というものであった.心療内科は格好の新しい世界の入り口に思われた.卒業後すぐに心療内科に入り,初年研修では深町建先生のもとで摂食障害の治療の指導を受けた.九州大学心療内科研修では,心身症の治療に苦労した.長門記念病院では塵肺症の心身症治療を経験した.大学院では神経免疫調節系の研究を行い,ストレス負荷による脳内サイトカイン発現定量のために,高感度検出系の開発を行った.その後米国国立衛生研究所(NIH)へ留学,分子生物学的手法による脳内神経伝達物質の研究を行った.帰国後,バイオフィードバックによるジストニアの治療を行いながら,九州大学の病棟や医局の運営を行い,心療内科の現実面を経験した.福岡歯科大学では,地域医療における心身医学を実践しつつ,歯科と共同して口腔心身症の治療を行っている.30余年を経て,当初の志の行方について振り返ってみる.</p>

収録刊行物

  • 心身医学

    心身医学 63 (2), 120-123, 2023

    一般社団法人 日本心身医学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390858220181567488
  • DOI
    10.15064/jjpm.63.2_120
  • ISSN
    21895996
    03850307
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ