中米沖太平洋におけるドリフターシミュレーション

DOI HANDLE Web Site オープンアクセス

書誌事項

タイトル別名
  • Simulated Drifter Tracks in the Pacific off Central America
  • チュウベイオキ タイヘイヨウ ニ オケル ドリフター シミュレーション

この論文をさがす

抄録

中米沖の東部熱帯太平洋における数値シミュレーションの結果を基に,数値モデルの中に仮想的なドリフターを投入しその運動を追跡し,水粒子のラグランジュ的運動を調べた.表層海流であるNECCの北側の部分は,CRDの南から東側を迂回してCRCCに流入している.またNECCの南側の部分は夏から秋にかけて主としてパナマ湾に流入し表層に暖水を蓄積させ,同時にそこで沈降を起こし水を下層に供給している.この下層の水は中米の岸に沿って北方に移動し,CRCCの海域で湧昇しその表層部に流量を供給する.一方パナマ湾に蓄積された表層の暖水は,NECCの冬から春にかけての弱まりに伴い西南西方向に大規模な暖水塊となって流出する.この様な水粒子の複雑な動きは,東向流であるNECCが太平洋の東岸の存在のために終結せざるを得ないことが第一の理由であり,その状況にNECCの季節変化が重なっている為であると考えられる.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ