血管肉腫の同胞発症がみられた1家系

DOI
  • 勝部 暢介
    公益財団法人星総合病院 遺伝カウンセリング科 公益財団法人星総合病院 がんの遺伝外来
  • 佐治 重衡
    福島県立医科大学医学部 腫瘍内科学講座
  • 岡野 舞子
    公益財団法人星総合病院 外科 福島県立医科大学医学部 乳腺外科学講座
  • 石野 淳
    公益財団法人星総合病院 消化器内科
  • 高橋 昌一
    公益財団法人星総合病院 心臓血管外科
  • 後藤 政広
    国立研究開発法人国立がん研究センター研究所 臨床ゲノム解析部門
  • 牛尼 美年子
    国立研究開発法人国立がん研究センター研究所 臨床ゲノム解析部門
  • 菅野 康吉
    公益財団法人佐々木研究所附属杏雲堂病院 遺伝子診療科
  • 吉田 輝彦
    国立研究開発法人国立がん研究センター中央病院 遺伝子診療部門
  • 野水 整
    公益財団法人星総合病院 がんの遺伝外来 公益財団法人星総合病院 外科

書誌事項

タイトル別名
  • A case of angiosarcoma in siblings

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抄録

<p> 血管肉腫は希少がんの1つであり,おもに成人の皮膚,軟部組織,乳房,骨,肝臓,脾臓などに,一部は下大静脈や肺動脈,大動脈に発生することが知られている.海外では家系内に血管肉腫が多発する例がいくつか報告されているが,本邦では家族性あるいは遺伝性血管肉腫に関する報告はみられない.今回,同胞で血管肉腫を発症した1家系を経験した.発端者は40歳時に心臓血管肉腫と診断された女性である.その後,発端者の兄が50歳時に肝血管肉腫と診断された.海外の報告では,POT1遺伝子の生殖細胞系列病的バリアントが血管肉腫の発症に関与することが示唆されている.今回は,本症例に対する遺伝学的検査の内容に文献的考察を含めて報告する.</p>

収録刊行物

  • 遺伝性腫瘍

    遺伝性腫瘍 22 (4), 106-111, 2023-03-31

    一般社団法人 日本遺伝性腫瘍学会

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