腎梗塞を合併した活動期僧帽弁位感染性心内膜炎に対する手術後に腎出血を来した1例

  • 松本 淳
    横浜市立大学附属市民総合医療センター心臓血管センター
  • 安田 章沢
    横浜市立大学附属市民総合医療センター心臓血管センター
  • 長 知樹
    横浜市立大学附属市民総合医療センター心臓血管センター
  • 松木 佑介
    横浜市立大学附属市民総合医療センター心臓血管センター
  • 小林 由幸
    横浜市立大学附属市民総合医療センター心臓血管センター
  • 森 佳織
    横浜市立大学附属市民総合医療センター心臓血管センター
  • 内田 敬二
    横浜市立大学附属市民総合医療センター心臓血管センター

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Renal Hemorrhage after Open Heart Surgery for Infective Endocarditis with Renal Infarction

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抄録

<p>症例はアトピー性皮膚炎を有する55歳女性.発熱と意識障害で前医搬送となり,敗血症性ショックの診断で入院.血液培養検査で黄色ブドウ球菌が検出され,多発脳梗塞および左腎梗塞あり,経食道心エコー検査で僧帽弁位に可動性を有する10 mm大の疣腫を認め,感染性心内膜炎の診断で当科転送となった.緊急僧帽弁形成術を施行,疣腫は切除することができ,血行動態安定した状態で人工呼吸管理下に術後ICUへ入室した.術後3日目より貧血の進行を認め,術後4日目にショック状態となったため,造影CT検査を施行したところ,術前に梗塞を認めていた左腎より動脈性出血が認められた.緊急カテーテルによる止血術を施行し,以後は循環動態の改善が得られた.感染性心内膜炎の手術後に腎出血を合併した症例の報告は過去になく,多様な合併症を来しうる本疾患の診療に携わるにあたり貴重な1例であった.</p>

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参考文献 (15)*注記

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