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- 山口 宗彦
- 気象庁気象研究所応用気象研究部
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- 仲江川 敏之
- 気象庁気象研究所応用気象研究部
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- MAGNUSSON Linus
- ヨーロッパ中期予報センター
書誌事項
- タイトル別名
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- Utilizing Ensemble Reforecast Data for Reservoir Operation
- ダム ウンヨウ ニ オケル アンサンブル サイヨホウ データ ノ リカツヨウ
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抄録
<p> 平成30年7月豪雨を例に,ダム運用におけるアンサンブル再予報データの利用可能性について調査した. アンサンブル予報による予測雨量を解析したところ,鹿野川ダムにおいて放流量がピークとなる時刻の6日前には顕著な降水のシグナルが,3日前には高確率で顕著な降水(50年に1度,ある閾値を超過するような降水)が生起し得ることを把握できた可能性が示唆された. アンサンブル予報のコントロールメンバーによる予測や高解像度全球大気モデルによる予測だけを見ていても顕著な降水が生起する可能性を予見することは難しく,アンサンブル予報による複数の予報結果から起こり得る様々なシナリオを想定することが重要である. その際,モデルの予報特性であるモデル気候値を得ることができ,過去に遡って予報を行うこと,即ち再予報が重要な役割を果たす. また,事前放流を行う際に,アンサンブルの中で少ない雨量を予測するメンバーを有効利用できる可能性が示された. アンサンブル予報結果を再予報データによるモデル気候値と比較することでより定量的に顕著な気象現象の超過確率を推定することが可能であり,更にアンサンブルメンバーの中で少ない予測雨量は事前放流等の意思決定の参考資料となり得る.</p>
収録刊行物
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- 水文・水資源学会誌
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水文・水資源学会誌 36 (1), 52-62, 2023-02-05
水文・水資源学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390858553268612736
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- NII書誌ID
- AN10088049
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- ISSN
- 13492853
- 09151389
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- NDL書誌ID
- 032682171
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- Crossref
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可