急性リチウム中毒に対してQTc時間を参考に血液透析と持続血液濾過透析を併用し治療した1例

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  • A Case of Acute Lithium Intoxication in which Combination Therapy of Hemodialysis and Continuous Hemodiafiltration was Provided with Reference to QTc Prolongation

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<p>常用中の炭酸リチウムを一度に7.2g服用した28歳女性の急性リチウム中毒の1例を経験した。嘔吐・眼振・意識レベル低下およびQTc時間の漸次延長を認めたため,緊急血液透析(HD)を施行し持続血液濾過透析(CHDF)を引き続き行った。HD・CHDFともに血中濃度の低下に有効な治療法であった。CHDFをHD後に連続して施行することにより,HD後の血中濃度再上昇が防止できた。また,QTc時間は血中濃度と比較的相関しており,全身症状のほかにQTc時間をはじめとした経時的な心電図変化も,HDの適応判定およびCHDFの離脱判定に有用である可能性が示唆された。今後,腸管からの吸収期を考慮したHD施行時間の延長や,CHDF後の再上昇を予防するための24時間程度を目安と したCHDFの継続使用の検討が必要である。</p>

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