低温プラズマの生物作用と医療への展開
-
- 近藤 隆
- 名古屋大学 低温プラズマ科学研究センター
書誌事項
- タイトル別名
-
- Biological Effects of Low-temperature Plasma and its Medical Application
この論文をさがす
説明
プラズマは固体・液体・気体に続く物質の第4の状態である。気体を構成する分子が電離し,陽イオンと電子に分かれて運動している状態であり,電離気体に相当する。近年,低温大気圧でプラズマを発生させる技術の進歩とともに,創傷治癒,殺菌・滅菌,がん治療等,多くの医療分野への利用が注目されている。著者らは低温プラズマによる細胞死(アポトーシス)の機序解明とその増強を試み研究してきた。温熱を併用すると物理的に低温プラズマによるアポトーシスを増強した。細胞内グルタチオンを減らすスルファサラジンは化学的にアポトーシスを増強した。また,最近の研究では,2nmの金ナノ粒子が低温プラズマによるアポトーシスを増強することも判明した。ここでは,著者らの研究で得られた知見を述べるとともに,現在進んでいる医療応用について紹介する。
収録刊行物
-
- Toyama Medical Journal
-
Toyama Medical Journal 33 (1), 1-6, 2023
富山大学医学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390858553269630464
-
- NII書誌ID
- AA12720250
-
- ISSN
- 27586014
- 21892466
-
- HANDLE
- 10110/00022362
-
- 本文言語コード
- ja
-
- 資料種別
- departmental bulletin paper
-
- データソース種別
-
- JaLC
- IRDB
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可