“Bride kidnapping” in Kyrgyzstan analyzed through a Lens of Gender Norm

Bibliographic Information

Other Title
  • ジェンダー規範から見るキルギスの「誘拐結婚」

Search this article

Description

type:text

[要旨] 本稿は、キルギスにおける「誘拐結婚 Bride Kidnapping」を事例に、ジェンダーにまつわる問題を「異文化」に帰結させるジェンダーオリエンタリズムを相対化し、そこに生きる女性たちの主体性の在り様を明らかにした。先行研究における言説や筆者による聴き取り調査の分析をもとに、誘拐結婚の背景にあるジェンダー規範、女性たちの主体的な選択について結婚形態の変遷とともに分析した。「先進国」と「途上国」という位置づけの構造的な非対称性を無視したまま、同じ「女性」に対する暴力としてひとくくりで語ることを批判的に省察したうえで、「彼女たち」の問題を「私たち」の問題との接合点において捉え直すことを試みた。男女二元論に基づくジェンダー規範が内包する差別や支配の構造を理解し、それぞれの場所から規範に抗おうとする声を挙げ、自らの主体性を発揮する力をつけていく必要性を提示した。

Journal

Details 詳細情報について

Report a problem

Back to top