衛生行政・囚人労働・監獄医 : 明治初・中期を病と囚人身体労働規範の領域から見る

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タイトル別名
  • エイセイギョウセイ・シュウジンロウドウ・カンゴクイ メイジショ・チュウキヲヤマイトシュウジンシンタイロウドウキハンノリョウイキカラミル
  • The Meiji hygiene administration, prison labor, and prison doctors : An analysis on disease and prisoners’ labor physicality
  • エイセイ ギョウセイ ・ シュウジン ロウドウ ・ カンゴクイ : メイジ ハツ ・ チュウキ オ ヤマイ ト シュウジン シンタイ ロウドウ キハン ノ リョウイキ カラ ミル

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抄録

明治期の衛生分野は重要な内政の一部であり,国家衛生論として軍隊,行政,そして工業の発展において基礎的概念として捉えられていた。本論文では,明治初・中期の監獄を監獄資料,特に北海道の集治監(1879-1903)を中心に衛生・病に関する身体への関与がどのように労働と交差させたカテゴリーを通じてなされたのかを分析する。また,そのプロセスの中で明治期に入り,新たに誕生した監獄医の役割を考察する。監獄官吏として国家権威であると同時に西洋の医学知識・技術を身につけた科学的権威として地位を確立させていった。囚人労働が監獄医,つまり,国家・科学により維持され,病は労働の生産性を「健康的」に維持する規定を構築する。しかし,科学者として,病と囚人労働の因果について医学調査を行い,労働の軽減や改善を求めたケースもあり,多義的な役割も見いだせる。

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