The setback of Japan-Siam economic partnership in the 1930s: on the investment in Siam Sugar Company

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  • 1930年代日本・シャム経済提携の挫折 ―シャム製糖会社への出資をめぐって―
  • 1930ネンダイ ニホン ・ シャム ケイザイ テイケイ ノ ザセツ : シャム セイトウ ガイシャ エ ノ シュッシ オ メグッテ

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Abstract

本稿の目的は,1930年代の日本・シャム経済提携が挫折した要因を,その出発点とされたシャム製糖会社への出資問題の考察を通じて解明することである。先行研究では,経済提携の挫折要因は,日本側の積極性とシャム側の消極性という構図で説明されてきた。本稿では,日本側の主体を外交主体(政府)と出資主体(糖業連合会)に分けて捉え,政府は経済提携に積極的であったのに対して糖業連合会は出資に消極的であったこと,その要因は,出資の判断基準とされた糖業保護政策をシャム政府から引き出せなかったからであったことを明らかにした。そして,経済提携の挫折要因は,シャム政府の消極外交のみに求められるのではなく,その姿勢が糖業連合会の出資を躊躇させることによって,従来は経済提携に積極的と見なされていた日本側からも生み出されていたと結論付けた。

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