日本語教育における「自律的な学習」促進の実践と支援 : 1990年代以降の議論をたどる

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  • Practice and Support for Promoting “Autonomous Learning” in Japanese Language Education : A review of research since 1990s
  • ニホンゴ キョウイク ニ オケル ジリツ テキナ ガクシュウ ソクシン ノ ジッセン ト シエン 1990 ネンダイ イコウ ノ ギロン ヲ タドル
  • ニホンゴ キョウイク ニ オケル 「 ジリツテキ ナ ガクシュウ 」 ソクシン ノ ジッセン ト シエン : 1990ネンダイ イコウ ノ ギロン オ タドル

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抄録

学術論文

2001年にヨーロッパ評議会により、社会的行為者としての市民の育成、生涯教育としての言語教育・学習についての指針が示された。その実現を目指して提示された「ヨーロッパ言語共通参照枠」は、それまでの言語教育・学習観を大きく変えるインパクトを世界中に与えた。日本語教育も影響を受け、それまで教師主導型や文法指導中心であった教育に新たな教育観が加わり、学習者の主体性や自律性の議論がより活発になされるようになった。本稿は、まず1990年代以降にヨーロッパの動きと並行して発展した日本語教育における主体性と自律性の概念を整理し、それらの概念が社会的行為者としての市民の育成を目指す用語「学習者主体」と、生涯学習としての言語教育・学習研究の潮流にある「学習ストラテジー」「学習者オートノミー」に分類されることを述べる。次に、自律的な学習促進の支援には多様な教室の内外の活動があることを示し、その活動実践を概観する。最後に、最新の技術を用いた研究と2018年に提示された「補遺版 ヨーロッパ言語共通参照枠」を踏まえ、これからの自律的な学習促進の支援にはメタ認知的な気づきを促すアドバイザーや教師が一層重要になること、実践における文脈を明確にした議論が重要であると主張する。

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