イズカーゴ<sup>Ⓡ</sup> ―脳へのドラッグデリバリー技術を適用した世界初の医薬品―

書誌事項

タイトル別名
  • IZCARGO<sup>Ⓡ</sup>: the world's first biological drug applied with brain drug delivery technology

抄録

血液脳関門の存在により、ほとんどの薬剤は全身循環から脳へ移行することができないため、中枢神経系疾患の治療薬開発は困難を極める。イズカーゴ(一般名:パビナフスプ アルファ)は、トランスフェリン受容体を介した鉄/トランスフェリン輸送機構を利用して脳実質へ治療に必要な薬剤を届けるJ-Brain Cargo技術を適用した、世界初の血液脳関門通過型酵素製剤であり、ムコ多糖症II型を適応として2021年5月に日本国内で発売された。本剤は抗ヒトトランスフェリン受容体抗体にイズロン酸-2-スルファターゼを融合することで、血液脳関門を通過し中枢神経系組織に到達し薬効を発揮する。J-Brain Cargoは中枢神経系に薬剤を送達するための基盤技術であり、さまざまな疾患への適応拡大が期待される。

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参考文献 (9)*注記

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