歌唱指導における保育者の指導方法と指導観~歌唱場面で聞かれるどなり声に焦点を当てて~

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タイトル別名
  • A Method and View of Teachers in the Teaching of Singing - A Study on Children's Shouting Voice in the case of Singing -

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抄録

type:Article

幼児の一斉歌唱の場面で,幼児がどなったように歌っているのを目にすることがあるが,これに対しては,様々な考え方があると思われるし,また,保育現場においても,保育者による様々な対応が見られる。そして,保育者がとるこのようなどなり声に対する対処方法は,当該保育者の指導観に基づくものと考えられる。すなわち,保育者がどなり声をどのように捉え,そしてどのように対処しているのかは,保育者が歌唱指導の場面において,そもそも何を重視しているのかということと密接に関係すると思われる。そこで,本研究は,保育者に対するアンケートを通じて,保育者が幼児のどなり芦をどのように捉えているのか,そしてそのようなどなり声に対してどのように対処しているのか,そもそも,保育者は歌唱指導の場面で何を大切なこととして考えているのかという点を明らかにしようとするものである。保育者は,幼児の声だけからどなり声を判断しているわけではなし幼児の姿勢や顔の表情に加え,歌のリズムやテンポといった音楽的要素をも総合的に判断していると考えられる。また,そのようなどなり声に対する対処としては,言葉かけだけではなく,自らが歌う(モデル),あるいは伴奏に変化をつけるなど,様々な対処方法が見られる。そして,保育者自身は,歌日目指導の場面では子どもの態度や意欲だけではなく,音楽的要素についても一定程度配慮しているようであり,それらは歌唱指導における車の両輪として必要不可欠な要素であると思われる。

収録刊行物

  • エデュケア

    エデュケア 31 43-61, 2011-03-31

    大阪教育大学幼児教育学研究室

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