高密度濃縮殺菌乳酸菌「EC-12<sup>®</sup>」投与ネコにおける抗ウイルス能の検討

DOI
  • 浮田 紗弥
    千葉科学大学危機管理学部動物危機管理学科
  • 縄井 愛理
    千葉科学大学危機管理学部動物危機管理学科
  • 佐藤 逸郎
    銚子ハートアニマルクリニック
  • 村上 彬祥
    大相模動物クリニック
  • 大島 誠之助
    千葉科学大学危機管理学部動物危機管理学科 アニマテック・オオシマ
  • 小沼 守
    千葉科学大学危機管理学部動物危機管理学科 大相模動物クリニック どうぶつ医学教育研究支援センター

書誌事項

タイトル別名
  • Examination of antiviral activity in cats treated with high-density concentrated pasteurized lactic acid bacteria, EC-12<sup>®</sup>

抄録

<p>回復しても生涯に亘りウイルスキャリアとなることの多いネコヘルペスウイルス1型(FHV-1)や、ネコカリシウイルス(FCV)などを原因とするネコの上部気道感染症は、ワクチンでもウイルス感染の防御においては十分に機能せず、感染拡大が問題となっている。ネコの健康推進に期待されるプロバイオティクスの1つとして、Enterococcus faecalisに加熱殺菌処理後、高密度濃縮した乳酸菌素材がある。そこで乳酸菌素材の抗ウイルス能を調査するため、polymerase chain reaction(PCR)検査後によりFHV-1またはFCVの陽性のネコ11頭(1頭重複感染有)を供試ネコとした。この供試ネコから、乳酸菌素材投与群を試験群(n=6)、乳酸菌素材非投与群を対照群(n=5)として試験を行った。これら2群に対し、PCR検査の陽性率を調査した。その結果、FHV-1またはFCVのウイルス性疾患合計の最終陽性率は、試験群16.7%(1/6)、対照群80%(4/5)となった。また、最終陽性スコアでは、有意差は得られなかったものの、対照群に対するオッズ比が2.0となった。以上により乳酸菌素材はFHV-1またはFCVに対し一定の抗ウイルス能のある可能性が示唆された。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390859160311347584
  • DOI
    10.11266/jpan.26.1_1
  • ISSN
    21857601
    13443763
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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