東平1号墳副葬馬具と大刀の特徴からみた被葬者像

抄録

東平1 号墳の副葬品のうち、大刀では象嵌装鍔付大刀2 点(30・31)、鉄製鍔付大刀1 点(32)のほか、鉄製無象嵌円頭大刀柄頭1 点(32e)、足金物2 点(33・34)、象嵌装責金具2 点(31d・31e)、大刀に伴う金具(35)が出土している。刀身から大刀は3 点副葬されているが、円頭柄頭等刀装具がどの大刀に装着されるのか(拵え)については後述する。馬具では 轡2 組-鉄製横長心葉形鏡板付轡1 組(130)、金銅製帯状吊金具付大型矩形立聞環状鏡板付轡1 組(131)-、銅製壺鐙1 組(132・133)、金銅製(無文)棘付花弁形杏葉2 点(136・137)、金銅製帯金具・飾金具(半球形5 点以上、断面コ字形隅切方形金具4 点、断面コ字形半円形切込入方形金具1 点、断面板状円形金具8 点、138 ~ 162)、鉸具2 点(134・135)、鉄製ロ字形金具(帯留金具か)大2 小3 点(163~ 167)がある。鞍に伴う海金具や磯金具、鞖金具は出土していないため、鞍については金具を伴わない木製品であったか鞍そのものが副葬されなかった可能性が高い。ここでは、副葬された馬具・大刀から東平1 号墳の被葬者像を明らかにしたい。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ