やんばる国立公園における密猟・盗採の管理体制に関する対話の現状と課題

DOI
  • 大島 順子
    琉球大学国際地域創造学部 一般社団法人やんばるビジョン
  • 久高 将和
    一般社団法人やんばるビジョン

書誌事項

タイトル別名
  • Current situation and issues of dialogue for management system to prevent from poaching in Yambaru NP

抄録

<p> 2021年7月、我が国において特に生物多様性に富んだ地域として世界自然遺産登録地となった沖縄島北部では、外来生物による固有種や希少種の捕食が生息に影響を及ぼしているだけでなく、ロードキルの多発、密猟や盗掘防止等が解決すべき課題となっている。特に、種の保存法による保護指定の動植物が違法捕獲や取引の対象となり、海外に持ち出され、空港などで差し押さえられる事件が後を絶たない。ペット利用を目的とした市場での売買を支持する愛好家等(飼育・栽培、標本収集)の法令遵守意識の低さが指摘されるが、琉球諸島は特に両生爬虫類の種数や固有種が多いことで知られており、地域全体で監視する目を育てていくことの取組みの強化が臨まれる。一方で、法律による保護の限界や管理主体間の積極的な対話の欠如が違法行為を野放しにしている現状がある。本報告では、世界自然遺産登録以後も違法伐採等における国や県の調整機能が不十分であることを明らかにし、密猟や盗掘防止を目的とした林道パトロールの発展的活動の危うさ、林道夜間通行規制の実証実験等の取組みの精査の必要性に焦点をあてる。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390859215928376960
  • DOI
    10.11519/jfsc.134.0_110
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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