木質バイオマスの化学品利用に向けた課題:林政学的立場から

DOI
  • 峰尾 恵人
    京都大学化学研究所 京都大学バイオマスプロダクトツリー産学共同研究部門
  • 中川 由佳
    京都大学バイオマスプロダクトツリー産学共同研究部門 (株)ダイセル
  • 中村 友紀
    京都大学化学研究所 京都大学バイオマスプロダクトツリー産学共同研究部門
  • 今井 牧子
    京都大学化学研究所 京都大学バイオマスプロダクトツリー産学共同研究部門
  • 松村 裕之
    京都大学化学研究所 (株)ダイセル
  • 青木 敏
    京都大学化学研究所
  • Francesca Pincella
    京都大学化学研究所
  • 磯崎 勝弘
    京都大学化学研究所
  • 中村 正治
    京都大学化学研究所 京都大学バイオマスプロダクトツリー産学共同研究部門

書誌事項

タイトル別名
  • Challenges toward chemical use of woody biomass : from forest policy and economic view

説明

<p>固定価格買取制度(FIT)導入以降、木質バイオマス発電が急速に全国に普及したが、大規模で絶え間ない木質バイオマス需要に対する安定供給の困難さや、既存用途との競合といった課題が顕在化しつつある。木質バイオマスエネルギーの炭素中立性という前提についても、生態系に再吸収されるまでの時間の長さ等から、近年疑義が呈されている。植物が時間をかけて固定した化学エネルギーや形成した高次構造を、大規模な発電施設での燃焼により一瞬で使い切ってしまうよりも、環境親和的な技術を用いた化学プラントにおいて、地域の森林資源に過度な負荷をかけることなく化学品原料として使用し、化石資源の使用量削減と社会への炭素貯蔵を図っていく方向に優位性があると考えられる。さらに、そのような取り組みを森林や林業の再生につなげることができれば、森林化学産業を起点として環境、経済、社会の好循環を生み出すことも期待できる。本報告では、木質バイオマスの化学品利用の実用化に向けた社会経済的課題を整理する。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390859215928506496
  • DOI
    10.11519/jfsc.134.0_207
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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