最近10年の民有林の植伐傾向

DOI
  • 査 世昊
    東京大学大学院農学生命科学研究科
  • 石橋 整司
    東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林田無演習林
  • 安村 直樹
    東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林生態水文学研究所
  • 當山 啓介
    東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林千葉演習林

書誌事項

タイトル別名
  • The tendency in cutting and tree-planting of private forest in last ten years

抄録

<p>日本は世界有数の森林国であり、その豊富な森林資源を長期的な視点に立って計画的かつ適切に管理するために森林法のもとで森林計画制度が定められているが、実際には伐採や再造林の停滞などの問題を抱えていると言われる。そこで本研究では、158の森林計画区を対象に、計画前半の5年を1期と考えて最近2期分(現在実行中の計画の1期前と2期前)の地域森林計画の計画量と実行量の分析を行い近年の植伐傾向について検討した。検討の結果、主伐の実行率は10%以下から150%以上まで計画区によりさまざまであり計画区間に大きな差異が認められた。北海道・東北太平洋の計画区は実行率が高く100%以上の計画区も多く見られる一方で、南畿東四国・西日本・沖縄の計画区は実行率が低く50%以下の区も多く見られた。造林の実行率は全体的に低く、実行率50%以下の計画区が全体の63%を占めていた。2期前と1期前の主伐・造林それぞれの計画量を比較すると、主伐・造林ともに計画量が2期前に比べて1期前に増加した計画区が多かった。造林については前々期に比べて前期の計画量が増加していたが、実行量は必ずしも十分に増加しておらず、実行率のさらなる低下に繋がっていた。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390859215928538880
  • DOI
    10.11519/jfsc.134.0_285
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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