シラカンバ植栽木の生残と成長に対する地表処理の影響

DOI
  • 橋本 徹
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所北海道支所
  • 伊藤 江利子
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所関西支所
  • 相澤 州平
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所立地環境研究領域
  • 石橋 聰
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所北海道支所

書誌事項

タイトル別名
  • Effects of soil treatments on survival and growth of planted birch trees

抄録

<p> カンバ類の天然更新を企図した低コスト再造林手法の一つとして地掻きがある。地掻きではササ根系除去のために表層を削剥することから、その後の更新木の成長に悪影響を与える可能性がある。そこで、地掻き、地掻きした後に表土を戻す表土戻し、ササを除去せず稈を左右に寝かせ被陰をなくしたササ分け、対照の4種の処理区にシラカンバを植栽し、4年半の生残と成長を調べた。また、植栽初年の冬に雪による折れ曲がり、その後、断続的なシカ食害があったため、それらの影響も調べた。ササ原に20個のコドラート(2×2 m)設定し、その中を田の字に分割して4種の処理区を割り振り、シラカンバ稚樹を植えた。2016年春の植栽時、それ以降は毎秋に幹長と地際径を測定した。また、環境要因と葉特性も調べた。その結果、シラカンバの成長は地掻き区では低下したがササ分け区では低下しなかった。シラカンバとササの競合は主に光を巡って生じていると示唆された。また、シカの食害による成長低下の影響が著しかった。一方、シラカンバの成長に対する雪害の影響は軽微だった。地掻きはシラカンバの定着を促進するが、その後の成長には悪影響があると考えられる。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390859215928548992
  • DOI
    10.11519/jfsc.134.0_298
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ