南アルプス国立公園の登山道管理:行政機関・山小屋・地元団体の取り組み

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タイトル別名
  • Trail maintenance in Minami-Alps National Park by administrative agencies, mountain huts, and local organizations

抄録

<p> 国内の主要な山岳地域の多くが国立公園に指定されている。公園内の登山道は行政機関や山小屋、民間団体等の多様な主体の整備により維持されている。それら主体の関係性を、リスク管理の面や、意思決定・コンフリクト調整の面から見る研究などがされてきた。環境省や県が取りまとめた登山道管理のあり方に関する報告書類からは、登山道の管理主体が持つ管理責任の懸念の大きさや主体の連携を目指してきた経緯などが分かる。</p><p> 発表者は南アルプス国立公園を事例に、自然保護官事務所と県、市町村の行政機関、山小屋と地元団体の民間事業者への調査から、国立公園の登山道管理に対する各主体の方針や取り組みを把握した。県や市町村が最低限としながらも安全管理に注視していることや、行政が管理(事業執行)していない登山道を山小屋が自主的に整備していることが分かった。また、特に市町村は、民間事業者と情報共有の面で繋がりが強いほか、民間事業者が整備する登山道の土地の契約等に関して、他の行政との仲介の役割を果たしていた。さらに、県、市町村は担当部署が細分化されており、登山道を管轄する部署が協議会等に参加していない現状なども分かった。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390859215928550400
  • DOI
    10.11519/jfsc.134.0_237
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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