異なる温度環境に生育するブナ非同化器官の成長・維持における呼吸特性
書誌事項
- タイトル別名
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- Respiration properties of stem growth and maintenance for <i>Fagus crenata</i> under different temperature environment.
抄録
<p>成木バイオマスの高い割合を占める幹や枝などの非同化器官について、その呼吸と制御要因や成長との関係を理解することは、森林の炭素収支を考えるうえで不可欠である。植物の呼吸は温度と指数関数的な関係があることが知られており、気候変動により気温の上昇が予想される環境下においては、温度が樹木の成長と呼吸に与える影響を予測することは重要な課題である。樹木の呼吸応答は、樹木が生育している温度環境によって変化することが予想されるが、異なる温度環境下で生育する同一樹種について、呼吸の温度特性や成長との関係について整理した研究は少ない。本研究は日本の冷温帯を代表するブナ(Fagus crenata)を対象に、生育する温度環境が、非同化器官の成長・維持における呼吸特性に与える影響を明らかにし、それらと成長との関係について検討することを目的とした。試験地は新潟県苗場山の標高550 mから1500 mに設置された4つの異なる標高のブナ林である。各試験地で幹の呼吸速度と肥大成長の季節変化を計測し、成長呼吸と維持呼吸を分離して種々の解析を行った。</p>
収録刊行物
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- 日本森林学会大会発表データベース
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日本森林学会大会発表データベース 134 (0), 423-, 2023-05-30
日本森林学会