樹病羅病木内の病害菌特異的定量における樹種による定量阻害

DOI
  • 山口 宗義
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所森林資源化学研究領域
  • 秋庭 満輝
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所きのこ・森林微生物研究領域
  • 佐橋 憲生
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所きのこ・森林微生物研究領域
  • 矢崎 健一
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所北海道支所

書誌事項

タイトル別名
  • Quantitative inhibition by tree species in pathogenic fungi-specific quantitation in diseased trees.

抄録

<p>本報では、南根腐病菌であるPhellinus noxius をモデルとした様々な樹種を想定した木材内における本菌の特異的定量的解析方法を定量PCR法によって確立する中、樹種によって定量阻害が起こる現象が観察されたので報告する。</p><p>P.noxius の定量として、P.noxius菌に特異的に検出されうる定量PCR法を開発している。今回、様々な樹種木材中の定量性を確認するために、これまでイヌマキ、フクギ、ホルトノキ、モクマオウの4樹種に加え、シャリンバイ、アカテツ、テリハボク、イジュ、オオハマボウ、イヌノキ、アカギの7樹種を使用し定量性試験に供した。各樹木粉体を樹木に対して既知のP.noxius が混和した標準試料を作製した。これら標準試料から定量PCR法にてP.noxius菌を定量に供した。</p><p>これまで先行して4樹種を用いた試験でP.noxius株のみが検出され、定量に成功した条件で、各樹種を元に作成された標準試料における定量性を検討したところ、イジュで定量阻害が確認され、定量性が確認できなかった。検出される反応場である樹種の違いにより、同じ量が含まれる試料でもCt値に大きな違いが生じ、標準曲線が作成できなくなることも明らかとなった。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390859215928648320
  • DOI
    10.11519/jfsc.134.0_439
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ