関東および九州のスギ・ヒノキ林での観測に基づく水利用効率の季節変化

  • 清水 貴範
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所
  • 清水 晃
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所九州支所
  • 飯田 真一
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所
  • 小林 政広
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所
  • 玉井 幸治
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所
  • 石塚 成宏
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所
  • 宮沢 良行
    九州大学
  • 壁谷 直記
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所九州支所
  • 熊谷 朝臣
    東京大学大学院農学生命科学研究科

書誌事項

タイトル別名
  • Seasonal variation in water use efficiency of planted forests at central and south-western Japan

説明

<p>スギ・ヒノキ人工林は本州~九州の各地に植栽されているが、樹冠上での熱収支・二酸化炭素(CO2)交換量の観測事例は限定されており、その季節変動を地域間で比較した事例はほとんどない。そこで本研究は、関東地方(茨城県石岡市,筑波共同試験地:以下「筑波」)および九州地方(熊本県山鹿市,鹿北流域試験地:以下「鹿北」)に生育しているスギ・ヒノキ人工林の樹冠上での水蒸気・CO2フラックス観測に基づいて、これらの交換量の季節変化を比較した。両地点の昼間(10-14時台)の純生態系交換量(NEE)は、ともに4月ごろにピークが出現したが、鹿北では9-10月頃に見られるバイモーダルなピークが筑波では見られなかった。また、水蒸気・CO2フラックス観測から推定した昼間の水利用効率は、両地点とも蒸発散量の小さい冬に高くなるが、鹿北では初夏から夏に一旦低くなった値が9月以降から明瞭に増加に転じる一方、筑波では初夏から初冬まで大きな変動を示さなかった。以上のように、両者はともに暖温帯のスギ・ヒノキ林であるものの、その気象・立地環境によって若干異なる水蒸気・CO2交換特性を有することが明らかになった。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390859215928750336
  • DOI
    10.11519/jfsc.134.0_510
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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