ヒノキ人工林30%間伐後5年間の林内雨量の経過

DOI
  • 細田 育広
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所関西支所

書誌事項

タイトル別名
  • Five-year changes of net rainfall following 30% thinning in a Hinoki stand

抄録

<p>【目的】ヒノキ人工林における本数率30%間伐後の林冠ギャップ (CG ) 閉鎖過程と林内雨量の長期的な変動経過を明らかにする。【方法】間伐は竜ノ口山森林理水試験地南谷中流で2018年1月末頃実施された。間伐区域内観測プロットで樹冠通過雨量 (Tf ) と樹幹流下量 (Sf ) を観測し、山麓露場雨量 (Pg ) と比較した。CG は観測プロット中心部の鉛直上空写真を画像解析して数値化した。【結果】CG は正弦関数に近似する季節変動を示し、間伐直後約12%増加した。2019年夏以降低下した状態のまま経過し、2021年は不安定となり、2022年にはほぼ間伐前のレベルに落ち着いた。2ヶ月雨量80mm以上の場合のPg に対するTf の割合は2019年まで緩やかな減少傾向、2020年は横ばいとなり、2021年末以降はやや高めに推移した。Sf の割合は2019年まで増加傾向、2020年中頃から減少し、2021年以降は変動が縮小しながら横ばい傾向となった。調査地のような温暖寡雨地域において林分構造の変化の影響を評価するためには、降水量の年々変動などによって林内雨およびその配分が大きく変動することに特に注意が必要である。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390859215928753664
  • DOI
    10.11519/jfsc.134.0_515
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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