東京都東久留米市におけるブナ科樹木萎凋病の発生と予防の取組み事例

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • Outbreak and prevention efforts of Japanese oak wilt in Higashikurume city, Tokyo Prefecture.

抄録

<p> 各地で報告されているブナ科樹木萎凋病(通称ナラ枯れ)が、東京都東久留米市では2020年8月に都市公園である向山緑地公園で初めて確認された。そこで、2020年8月から2022年1月まで、向山緑地公園(以下向山)、および(学)自由学園 南沢キャンパスでナラ枯れの被害の調査を目視で行った。その結果、向山では樹齢70年程度と考えられるコナラを含む、クヌギ、シラカシの計28本の樹木でカシノナガキクイムシ(以下カシナガ)の穿入を確認した。その中には樹木の更新を目的に伐採した健全木の切株も含まれており、伐採後の対策の必要性が示唆された。またナラ枯れの予防の取り組みとして、カシナガの穿入を確認した樹木・切株への粘着シート被覆による成虫の封じ込め策等を実施した。そのうち、自由学園南沢キャンパス内の1本のコナラに設置した粘着シートでは約数万頭のカシナガが捕捉され、穿入孔の調査結果と合わせると、1つの穿入孔から平均約300頭のカシナガが羽化したことが示唆された。そのほかの樹木・切株においても、数百〜数千頭のカシナガが捕捉されており、粘着シート被覆の一定の有用性が示された。向山での調査は、市から都市公園内行為許可を得て実施した。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390859215928788736
  • DOI
    10.11519/jfsc.134.0_593
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ