ナラ枯れ被害ミズナラの薪加工によるカシノナガキクイムシの駆除効果

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タイトル別名
  • The number of emerging adults of the ambrosia beetle <i>Platypus quercivorus</i> from firewoods

抄録

<p> 2016年に青森県西津軽郡深浦町で発生したブナ科樹木萎凋病(ナラ枯れ)被害は増加を続け、2020年には過去最大となる42,474本の被害が発生した。本県におけるナラ枯れ被害木の大半はミズナラが占めている。これまでに、被害木を駆除しながら活用する方法として、被害木の薪加工が報告されている。しかし、先行研究ではコナラ被害木を用いており、ミズナラについては実施されていない。そこで本研究では、ミズナラ被害木を薪に加工して、カシノナガキクイムシ(カシナガ)の駆除効果を検討した。調査には深浦町内で発生したミズナラ被害木を用いた。2021年11月及び2022年2月にミズナラ被害木を6本ずつ伐倒し、供試木とした。供試木は地際から4m分の主幹を1mに玉切りし、林外に搬出した。供試木ごとに丸太2本を薪に加工し、丸太及び薪は露天状態で静置した。2022年6月に羽化トラップを設置し、脱出したカシナガの個体数を比較した。その結果、丸太の脱出個体数と比較して、薪では11月伐採で1.10%、2月伐採で2.15%となった。一方、伐採時期では、差がみられなかった。以上の結果から、ミズナラでも、薪に加工することでカシナガの駆除と被害木の活用が両立すると考えられた。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390859215928791552
  • DOI
    10.11519/jfsc.134.0_589
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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