スギ林の異なる基質が根圏におけるアンモニア酸化アーキア群集に与える影響

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タイトル別名
  • Effects of different substrates on rhizospheric ammonia-oxidizing archaeal communities in Japanese cedar forests.

抄録

<p>森林生態系では窒素(N)が不足しており,細根周辺でのN循環の理解が重要である.森林土壌のN循環において,硝化の第一段階であるアンモニアから亜硝酸への酸化反応には,アンモニア酸化遺伝子(amoA)が関与する.その反応には細菌だけでなく,アーキアも関わることが示唆された.本研究では,人工林におけるアーキアの硝化作用への寄与を解明するため,スギ細根系におけるamoAの存在量と多様性を 調べた.北海道から台湾の人工林8林分において,各調査地1 ha内の3地点からスギ細根を含む土壌を採取した.得られた試料は土壌,スギの根圏土壌と細根に分けてDNA抽出を行い,リアルタイムPCR法でアーキアと細菌のamoA遺伝子を定量した.根圏土壌のアーキアのamoA配列はクローンライブラリー法でDNA配列を読み取り,最尤法により系統樹を作成した.その結果,根圏土壌におけるアーキアと細菌のamoA比は,低pHほど高くなる傾向にあった.系統樹推定から,アーキアのamoA配列は既知の分類群と異なるクレードを形成した.発表ではアーキアと細菌の硝化おける相対的な寄与と系統関係を,生息場所における環境条件と関連づけて決定要因を考察したい.</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390859215928821760
  • DOI
    10.11519/jfsc.134.0_644
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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