江戸川乱歩『芋虫』論

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  • エドガワ ランポ イモムシ ロン

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明治期の日本では、近代国民国家の秩序を維持するために、男女が諸制度によって方向付けられ、男らしさと女らしさの概念が形成された。国家の支配者となった男性たちに求められたのは、国の存在性を防衛するために戦争に従事すべき兵士としての男らしさであった。本稿では、非常な戦傷を負った兵士を描いた江戸川乱歩の作品『芋虫』を通して、近代の男性性の再構築において、戦争体験が国家体制によってモノにされ、消費された兵士=男性の性とセクシュアリティにもたらした影響を検討する。

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