ソーシャル・メディアを用いた都市型水辺の行動把握

書誌事項

タイトル別名
  • Understanding Urban Waterfront Behaviors Through Social Media
  • An Investigation of Instagram Posts Along the Coastal Areas of Osaka City
  • 大阪市沿岸部におけるInstagram投稿の調査

抄録

<p>都市部の水辺における人々の行動を把握する従来の方法は,空間と時間の両次元において制約があった。本報は,近年のソーシャル・メディアの利用拡大に着目し,Instagramの投稿から水辺の行動把握を試み,その可能性と課題とを明らかにすることを目的とした。大阪市湾岸5区にある公共のアクセスが可能な海岸や河岸の水辺を対象とし,ウェブ地図上の地名を用いて検出した投稿の画像とテキストを観察した。観察した1,329件の投稿のうち,8割から水辺の行動が把握された。投稿には一定の時間的長さと空間的広がりが認められた。これらのことから,水辺の行動を網羅的に捉える可能性が示唆された。しかし,地図上の地名が無い水辺の投稿を検出することが困難であること,場所によって投稿件数に著しい差が生じること,投稿者の意図が検出結果に影響すること,立地する施設の影響を受けて行動の種類に偏りが生じることが課題として判明した。さらに,投稿された画像の3分の2に水面が含まれることがわかり,画像中の水の現れを定性的に分析することが今後の課題とされた。</p>

収録刊行物

  • 都市計画報告集

    都市計画報告集 22 (1), 117-121, 2023-06-09

    公益社団法人 日本都市計画学会

参考文献 (3)*注記

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