胸部X線写真から椎体骨折・骨密度を予測するAIの開発 ―多施設共同研究―

書誌事項

タイトル別名
  • Predicting vertebral fractures and bone density from chest X-rays using artificial intelligence

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説明

<p>超高齢化社会に突入した本邦では,骨粗鬆症を罹患する患者が増加しているが,未だ治療介入率は高くない.効率的かつ効果的な介入のために,骨粗鬆症の評価を(1)特別な検査機器を必要とせずに(2)従来の診療の流れを変えない形で行うことで,この社会課題を解決する一助になると考えた.そこで我々は,一般的かつ撮影頻度が高い胸部X線写真に着目し,胸部X線写真から骨粗鬆症を評価する2つのAI(artificial intelligence)を開発した.1つ目のAIが,椎体骨折を有する患者の早期発見を目的とした,胸部X線写真から椎体骨折を予測するAIである.5,791枚の医療画像から開発したこのAIは,AUC(Area Under the Curve)=0.98で胸部X線写真内の椎体骨折の有無を予測した.2つ目のAIは,骨量の評価を目的とした,胸部X線写真から骨密度を予測するAIである.17,899件の胸部X線写真および骨密度計測結果から開発したこのAIは,相関係数(R)=0.75で骨密度を予測した.本研究で開発したAIは,骨粗鬆症の治療介入の際に重要な要素となる椎体骨折や骨密度を,胸部X線写真から高い精度で予測することができた.</p>

収録刊行物

  • Journal of Spine Research

    Journal of Spine Research 14 (6), 818-823, 2023-06-20

    一般社団法人 日本脊椎脊髄病学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390859447991308672
  • DOI
    10.34371/jspineres.2023-0602
  • ISSN
    24351563
    18847137
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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