大学病院における心理職の居場所づくりと今後に向けて
-
- 古井 由美子
- 愛知医科大学病院こころのケアセンター
書誌事項
- タイトル別名
-
- Place Making for Psychologists in Hospitals : Lessons Learned from Meeting, Relationships, and Mutual Support
- ―人との出会いとつながり,支えあいから学んだもの―
抄録
<p>1988年に病院初の心理職として医療相談室に入職し,身体科から依頼される心理検査や心理相談を担当し,そこで心身医学の原点と思われる2事例を体験した.そこでは,心身相関の視点を学び,身体疾患についての知識のなさ,心理職としての専門性の未熟さを痛感することになった.数年後,社会的に臨床心理士の知名度が上がるのに伴い,院内での職域が拡大していった.そしてさまざまな人の支えがあり,2012年に中央診療部門にこころのケアセンターが新設され,その中に臨床心理部門を設置し,全科から心理職に直接依頼できるシステムをつくった.初期から大事にしてきたことは,依頼があった患者さん一人ひとりに丁寧にかかわり,そのかかわりを通して,他職種に心理職の専門性を伝えていく作業だった.そうした患者さんやさまざまな人との出会いやつながりが,院内に心理職の居場所をつくる力となった.そのうえで,心理職の専門性や,これからの使命についても考える.</p>
収録刊行物
-
- 心身医学
-
心身医学 63 (4), 344-349, 2023
一般社団法人 日本心身医学会
- Tweet
キーワード
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390859616450629888
-
- ISSN
- 21895996
- 03850307
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可