原油スラッジ削減技術の実証および評価

  • 深津 直矢
    コスモ石油(株)中央研究所
  • 池田 憲治
    (独)エネルギー · 金属鉱物資源機構 エネルギー事業本部技術部開発技術課
  • 高木 吉廣
    アブダビ石油(株)技術部生産施設グループ
  • 岡 明憲
    コスモエンジニアリング(株)技術開発部DX · 技術開発グループ
  • 太田 和洋
    コスモエンジニアリング(株)設計部プロセス設計グループ
  • 藤野 和仁
    コスモエンジニアリング(株)トータルメンテナンス部
  • 森山 拓
    コスモ石油(株)研究部
  • 木村 功二
    コスモ石油(株)研究部
  • 三浦 靖智
    コスモ石油(株)中央研究所

書誌事項

タイトル別名
  • Demonstration and Evaluation of Sludge Volume Reduction Technology

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抄録

<p>原油には重質なワックスやアスファルテンが含まれており,これらは最終的にスラッジとして原油タンクの底に蓄積される。そのため,原油タンクの本来の貯蔵能力を回復させる,あるいはタンクの点検やオーバーホールを行うためには,定期的にタンク内のスラッジを除去する必要がある。従来,原油を用いた共油洗浄(COW工法)によって産廃として処理しており,そのために多額のコストがかかっていた。この問題を解決するために,新しい技術であるSludge Volume Reduction(SVR)を開発した。本技術のポイントは,スラッジから遠心分離機で再利用可能な油を回収し,回収した油(以下,回収油)を再スラッジ化することなく原油と混合することである。回収油の化学組成,特にアスファルテンとワックスを分析した。分析結果に基づき,回収油を原油に混合する際には,回収油を加温しつつ原油と乱流状態で混合することで,再スラッジの発生を抑制できることを見出した。さらに,UAE国内にて本技術の実証試験を行い,原油タンクに堆積したスラッジ約9000 kLから約5200 kLの回収油を得たことで,50 %以上のスラッジ削減効果があったことを確認した。</p>

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参考文献 (4)*注記

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