近世中後期の在村寺子屋における教訓科往来物の使用実態 : 近江五箇荘、時習斎の学習過程と指定テキストに即して

書誌事項

タイトル別名
  • Actual use of moral elementary textbooks in village terakoya in the middle and late Tokugawa Japan : according to the learning process and specified text group at Jisyusai in Omi-Gokasyou
  • キンセイ チュウコウキ ノ ザイソン テラコヤ ニオケル キョウクンカ オウライモノ ノ シヨウ ジッタイ : オウミ ゴカショウ ジシュウサイ ノ ガクシュウ カテイ ト シテイ テキスト ニ ソクシテ
  • キンセイ チュウコウキ ノ ザイムラ テラコヤ ニ オケル キョウクンカ オウライモノ ノ シヨウ ジッタイ : オウミ ゴカソウ 、 ジシュウサイ ノ ガクシュウ カテイ ト シテイ テキスト ニ ソクシテ
  • 近世中後期の在村寺子屋における教訓科往来物の使用実態 : 近江五箇荘時習斎の学習過程と指定テキストに即して

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説明

寺子屋において、徳育は実際にどのように行われていたのか。教訓科往来物は、どのように使用されていたのか。そのことを明らかにするために、江戸時代の中期から後期にかけての、近江五箇荘、寺子屋時習斎の事例を取り上げることにした。 この寺子屋では、学習段階ごとにテキストを指定し、消息科往来物による知識と心情、徳の形成を特に重視し、これを教育の主軸に据えていた。教訓科往来物については、学習の必要性を強調するものに限定し、学習段階の中に数少なく効果的に挿入することにより、教育全体の効果を高めることに役立てていた。教訓科往来物を用いた徳育は、近・現代の道徳教育における「修身科」「道徳の時間」「特別の教科道徳」のように上位や中心に置かれるものではなかった。それは主に消息科往来物を用いた寺子屋教育全般における補助的な存在にとどまるものであった。

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