救急医療における対応

  • 伊藤 香
    帝京大学医学部附属病院高度救命救急センター

書誌事項

タイトル別名
  • An Approach of Advance Care Planning in Emergency and Intensive Care

抄録

<p>超高齢化社会となった日本の救急・集中治療の現場には,多くの人生の最終段階にある高齢者が搬送されてくる。しかしながら,その多くがAdvance Care Planning(ACP)を行っておらず,救急・集中治療医は“緊急ACP”を行う必要がある。米国では,集中治療医療従事者に対するのためのコミュニケーションスキルトレーニングがより良いACPを可能にするというエビデンスが数多く存在している。筆者らは,そのトレーニング法の一つとして知られるVital Talkを日本に文化適応させた日本版を開発した。本稿では,バイタルトーク日本版が提唱するコミュニケーションスキルを例示し,救急・集中治療に携わる医療従事者が,虚弱高齢者を含めた人生の最終段階にある患者とその家族に「悪いニュース」を上手に伝え,患者の価値観を尊重した“緊急ACP”を行うための手法を解説する。</p>

収録刊行物

  • 医療と社会

    医療と社会 33 (1), 53-66, 2023-05-29

    公益財団法人 医療科学研究所

参考文献 (7)*注記

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